ダイビングで試験前に確認したい知識 part3

Good Diving Life ダイビング

前回の続きです。今回は水の性質と潜降・浮上の順序です。

水の性質

水中では大きく近く見える。深度が増すにつれて最初に赤、オレンジ、黄色、緑、最後に青色が吸収され、光の色が喪失する。音源が特定しづらく方向が掴めない。

水中は密度が高いので一定のペースでゆっくり泳ぐのが効率的。③身体を流線形(水平)に保つことで水の抵抗を減らし、それによって体力の無駄使いを防ぐ。④正しいトリムがとれていれば、浮力コントロールを使って、水の密度を利用して効率的に動ける。⑤中性浮力を保てば滑るように進める。

水は約20倍の速さで熱を吸収するので、震えが止まらなくなったら、それは「ハイポサーミア」の徴候/症状。すぐに水から出て、身体を乾かして温める必要がある。 水中ではゆっくり深く呼吸するとデッドエアの割合が減少する。気道コントロールとは、間違って水を吸い込んでしまわないように注意しながら呼吸するスキル。ⅰゆっくりと息を吸うというテクニック。空気だけが水を貫通して口と肺に入る。ⅱ息を吸うときに、舌の先端を上の歯の裏側につけるテクニック。舌で水をブロックしながら息を吸う。少し下を向くのがポイント。ダイビング中の過度の運動は大変危険で、疲れ、呼吸困難、息苦しさ、虚脱感、不安感、頭痛、筋肉のけいれん、パニックを引き起こす。疲れを感じたらバディに合図しその場で一休みする。水面ではBCDに空気を入れ浮力を確保しその場で止まって休む。

潜降前の確認事項

バディとダイブプランを立てる際はエントリーとエキジットの方法や潜水時間と最大深度、浮上又は戻る残圧、離ればなれになったときにどうするか決める。バディ同士で助け合い器材を装着し、全員の準備が整ったらプレダイブ・セーフティ・チェックを行う。これは全て準備が整ったか互いの器材を確認しあう手順。プレダイブの順番はBegin With Review And Friendで覚える。BCD調整や接続を確認→Weight適正ウエイトやトリムを確認→Release固定を確認しリリース類の操作を確認→Airレギュレーターの呼吸テストと残圧計の確認→Final Check忘れ物の確認。基本はバディと2-3m/数ft以内で行動。はぐれた場合は水中で相手を探すのは1分以内にして、見つからなかったら注意しながら浮上し、水面で合流するのが基本。残圧はこまめに管理し報告。シリンダーの充填量から予備分と浮上、安全停止に使う空気量bar/psiを引き、空気量の半分で行き帰りと考え、残圧がいくつになったら方向転換するか(ターンプレッシャー)決める。残圧計が予備+浮上安全停止のbar/psiを示したら浮上する

水面に浮いているときには、マスクをして、スノーケルまたはレギュレーターをくわえる。水面を泳ぐ理由はシリンダーの空気を節約するため。スノーケルをくわえ仰向けで泳ぐ方が疲れにくい。水中でも水面でもバディと近くにいる。横並びがベター。

潜降の5ステップ

潜降の5ステップは以下の通り。

ⅰバディ同士で準備ができたことを確認し合う。

ⅱボートやランドマークなど、水面または陸上にある物体を目印にする。

ⅲスノーケルからレギュレーターに交換する。

ⅳタイブ・コンピュータまたは時計などを確認し、必要ならスイッチをオンにする。

ⅴ“潜降” の合図を出して、バディと一緒にBCDの空気をゆっくりと抜く

目標物がある場合、ラインを使うか水底の傾斜に沿って潜降する。通常は目視で確認する指標とする。目標物なしならバディと離れないようにダイブコンピュータを見ながら浮力を調節し潜降する。潜降中は早めに、こまめに圧平衡する。頭が水中に入ったら、すぐに圧平衡をし始める。不快感を覚える前に1m/数フィートごとにこまめに圧平衡する。潜降するにつれて浮力は減っていく。調節しないと潜降速度はどんどん速くなる。これは、保護スーツが水圧で圧縮されて浮力が低下するため。そこで、減っていく浮力をBCDに少しずつこまめに空気を入れて補う。

浮上の5ステップ

浮上の5ステップは以下の通り。

ⅰ“浮上” の合図を出し、準備ができたことをバディ同士で確認し合う。

ⅱダイブ・コンピュータをチェックして、ノンストップの限度内であることを確認。

ⅲ上を見てパワー・インフレーターのホースを持ち上げる。このときBCDに空気を入れない。浮上はゆっくり上に向かって泳ぐだけでよい。

ⅳダイブ・コンピュータが指示する最大速度を超えないように注意しゆっくりと浮上。最大浮上速度は1分間に18m/60ftだが通常は1分間10m/30ft。浮上に伴いBCDの空気が膨張するので少しずつ空気を抜きながら浮上する

ⅴ上を見上げ、ゆっくりと回転しながらバディと離れないように浮上。上に手を伸ばす。安全停止とは、浮上の途中で、深度6メートル/20フィートから3メートル/10フィートの間(一般に5メートル/15フィート)で3~5分間停止すること。安全停止することで溶け込んだ窒素を身体から排出させる時間ができる。肺の膨張障害と減圧症のリスクを減らせる。水面に出るときには手を頭上に伸ばし、レギュレーターからの呼吸を続けながら、まずBCDに空気を入れる。楽に浮いていられることを確認したらスノーケルに交換。水面に浮上後は、BCDに空気を入れ、スノーケルに交換し、ダイブマスターに”OK”と合図。

今回はここまでです。次回は保護スーツや計器類について解説します。

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