ダイビングで試験前に確認したい知識 part7

Good Diving Life ダイビング

前回の続きです。今回は酸素中毒や減圧症についてです。

空気由来の症状

空気は窒素79%、酸素21%。空気由来の問題はⅰ酸素中毒。ⅱ汚染空気。ⅲ減圧症。ⅳガス昏睡。ⅰ酸素中毒は特定の深度(40m/130ft)より深い場所で呼吸する場合に危険あり。酸素中毒になる危険性があるので“酸素” と表示されている、または100% 酸素が充填されているシリンダーを使ってダイビングしてはいけない。ⅱ汚染空気。汚染空気内の不純物は圧力がかかった状態で吸うと有毒になる危険。設備が整っていないところでシリンダーに空気を充填した場合が主要因で、ⅰ頭痛。ⅱ吐き気。ⅲめまい。ⅳ意識を失う。ⅴ唇と爪がサクランボのように赤くなる。汚染空気の混入を防ぐためには、設備が整っていて信頼できるスクーバ・エアステーションで充填してもらう

減圧症

ⅲ減圧症は体内に溶け込む窒素由来の症状。深いほど、水中に長くいる程窒素が細胞に早く長く溶け込む。ゆえにダイビング中に身体が吸収する窒素の量に影響する2つの主な要素はⅰ深度(圧力)とⅱ時間。基本的に余分な窒素の量が許容限度内であれば、数時間経てば問題なく身体から排出される。しかし、体内に溶け込んだ窒素の量が多いと、浮上して水面に出たときに、窒素が細胞から溶け出す速度のほうが、身体から排出される速度より速くなる。その結果、 体内に気泡が形成され”減圧症”になる。ⅰマヒ、ⅱめまい、ⅲ軽いヒリヒリ感、ⅳ関節や手足の痛み、ⅴショック、ⅵしびれ、ⅶ呼吸困難、ⅷ脱力感と長引く疲労感。通常、徴候や症状はダイビング後15分から12時間ほどで出るが、水面に出る前に現れることもあれば12時間以上たってから現れることもある。二次的要因は以下9つある。ⅰ疲れ、ⅱ脱水症状、ⅲ寒さ、ⅳ不健康/肥満、ⅴ体調不良、ⅵケガ、ⅶ年齢、ⅷダイビング前後の飲酒、ⅸダイビングの前、ダイビング中、およびダイビングの直後ハードな運動。

ダイブ・コンピューター(通称ダイコン)

ダイブ・コンピューターはダイビング中継続的に深度と潜水時間を測定し、体内の理論上の窒素量を減圧モデルに適用する。体内を直接評価するのでなく、大半の人に有効な数学的減圧モデルを当てはめているだけ。そこでゆっくりと浮上し(1分間に18メートル/60フィート、またはコンピューターの指示に従ってそれより遅い速度)、深度5メートル/15フィートで3分間の安全停止をする。

ノンストップ・リミットと減圧停止

”ノンストップ・ダイビング”は、減圧症になるリスクを冒さず、必要があればいつでも水面へ直接浮上できるダイビング計画のこと。ノンストップ・リミットとは、ある深度にいられる最大限の時間で、その時間内であれば水面に直接浮上できること。ノンストップ・リミットを超えてしまった場合には、減圧症になる危険性を抑えるために、1回もしくは複数回の緊急減圧停止をしなければならない。緊急減圧停止とは、水面に出る前に特定の深度で所定の時間停止して、体内に溶け込んだ窒素を排出すること。深くなるほど水圧は大きく、窒素が身体の細胞に溶け込むスピードが早くなるので、ノンストップ・リミットは短くなる。ダイブ・コンピューターの長所のひとつは、浮上に伴って増えるノンストップ潜水時間を計算に入れることができる点。これをマルチレベル・ダイビングと言う。ダイブ・コンピューターはノンストップ時間はその速度で浮上することを前提としており、それより速い速度で浮上すると減圧症になるリスクが高まる。1分間に18m/60ft以上で浮上せず肺の過膨張障害を防ぐ。深度5m/15ftで3分間安全停止する。減圧停止とは、ノンストップ・リミットを超えてしまったため浮上の途中で停止しなければならないこと。減圧浮上しないと減圧モデルの限度内から外れ、多くの窒素が体内に蓄積されて減圧症のリスクが高まる。

残留窒素

残留窒素はダイビング後に体内に残っている窒素のこと。もう一度ダイビングするときに、残留窒素があるとノンストップ・リミットが短くなる体内に窒素がまだ残っている状態でするダイビングのことを反復ダイビングと言う。残留窒素があるとノンストップ・リミットが短くなる。水面休息時間は次のダイブまでの間に水の外で過ごす時間のこと。水面休息時間中に、残留窒素が身体から溶け出し、身体の外へ排出される。水面休息時間が長いほど反復ダイブのノンストップ時間は短くなる。12時間以上水面休息時間があれば次のダイブは最初のダイブとする。ダイブ・コンピューターはその人の理論上の窒素レベルをダイビング中と水面休息時間中に継続的に測定するため、同じコンピューターを使用し共有しない。ダイブテーブル(RDP)は3つの表を使って反復ダイビングに対応する。残りのノンストップ時間、または空気残圧ポイントのうち、早く到達するリミットに基づいて折り返し時間などを決める。

2回以降のダイビング

特定の深度へ一定の潜水時間内で反復ダイブしたい場合、最小水面休息時間を調べる必要がある。すなわちダイビング後に次のダイブまでの待ち時間がどのくらいになるか知りたい場合に最小水面休息時間を調べる。ダイブ・コンピューターに最初のダイブの最大深度と潜水時間、水面休息時間、2回目のダイブの予定深度と潜水時間を入力。待機してチェックする方法やダイブ・コンピューターのプランモードを使う方法がある。

今回はここまでです。次回はダイビング後の留意事項や水中ナビゲーションです。

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