OWDの認定には座学試験があります。その座学試験やリフレッシュダイバーに向けて、ダイビングの基礎知識をまとめました。内容がちょっと長いので、数回に分けます。
最大深度
OWDの最大深度は18m/60 feet。予備として残しておく残圧は50 bar/500 psi。
水圧と空気
水圧と空気の体積と密度。気圧は海水面で1bar/ata。10m/33ft毎に1bar/ata増えるので、10m/33ftでは2bar/ata(1+1)、体積は1/2、密度は×2。つまり深くなるほど気圧は増えて体積は減り密度は増えていく。深度20m/66feetでは3気圧。風船をプールの下にもっていくと風船は小さくなり、風船内の空気の密度は高くなる。
水圧の影響を受けるのは耳、サイナス、マスク。スクイズは圧力のバランスが取れなくなり組織が空間の内側に押され、気圧性の外傷が生じること。そこで空間を圧迫する圧力を調整する。圧平衡は潜降しながら空気を空間に送り込み(空間に空気を追加し)、圧力を空間内と外で等しくすることで、スクイズを防止すること。耳とサイナスを圧平衡するには、鼻をつまんで、そっと鼻へ息を送り込む。これにより肺からの空気を耳とサイナスへ送り込まれる。アゴを左右に動かし、ツバを飲み込むという方法も可。マスクを圧平衡するには、潜降しながらマスクの中に鼻から息を送り込む。不快感を生じる前に、1m/数ftごとに圧平衡する。圧平衡は優しくこまめに短く行う。不快感が生じた場合は少し浮上してもう一度行い、それでも圧平衡できない場合は潜降をストップしバディやインストラクターに伝える。風邪やアレルギーは充血を引き起こし、正常な空気の流れを塞ぐ可能性があり、圧平衡が困難になる場合がある。肺はスクーバ機材で周囲と同じ圧力で空気を供給するので、肺の圧平衡は普通に呼吸を続けること以外する必要はない。ゆっくりと深く呼吸するのが最も効率的。
浮上する際は耳、サイナス、マスクの圧平衡は必要ない。常に呼吸を続け、どんな時も絶対に息を止めないのが、スクーバダイビングの最も重要なルール。浮上中に空気を止めると膨張し肺が破裂するから。レギュレーターをくわえていない時でも、息を止めないようゆっくりブクブク息を吐き続ける。治療は再圧チャンバーを使う。
浮力とBCD
浮力は水中にある物体を上に押し上げる力。物体に押しのけられる水によってもたらされる。ⅰプラス浮力。ⅱマイナス浮力。ⅲ中性浮力。海水にはミネラル(塩分など)が溶け込んでいるため、同じ量の水でも真水より重くなる。海水は淡水より密度が高く重いため、淡水より浮力が大きくなる。淡水で中性浮力なら海水で浮く。浮力のコントロールする器材はウエイトシステムとBCD(浮力調節具)の2つ。BCDに空気を入れて浮力を上げる。潜降すると空気の層の体積は減少し、押しのけられる水の量も減る。ゆえに浮力も減る(マイナス浮力になる)。減った分の浮力はBCDに空気を入れて相殺する。浮上すると逆。空気の層の体積が元通りに膨張して浮力が増える。息を吸うと肺が膨らみ、体積や押しのけられる水の量、浮力が増える。
次回はダイビング器材についてです。
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