前回の続きです。今回は水中トラブルやエア切れの対処です。
準備の安全
最初に使うものは一番上にパッキングする。酔いやすい場合はボートの中央に近い場所へ行き、吐き気を感じたらリーワード(海を向いて背中に風が当たる側)に移動する。ダイブマスターの呼び出しの合図が聞こえたら、その場でバディと一緒に安全な速度で浮上。ボートを見て指示を待つ。ボートのプロペラは致命的な事故を起こすため十分に離れる。ダイバーはボートから姿が見えず接触の恐れがあるので、水面のすぐ下を泳がない。流れがある場所では、流れに逆らわないよう、潜降と浮上のときにラインを使って流れに押し流れない様にする。ラインはトレールライン、スイムライン、アンカーラインの3種類。エントリー後、スイムラインをたぐってアンカーラインまで行き、アンカーラインを使って水底まで潜降する。浮上時は十分に空気量を残してアンカーラインまで戻る。アンカーラインまで浮上したらスイムラインに沿ってトレールラインに進み、exitの順番が来るまでトレールラインにつかまる。アンカーラインから手を離してしまったら、浮上し流れを横切って泳いでトレールラインをつかむ。
水面トラブル
水面でのトラブルは、自分の限度内でリラックスしてダイビングし、水面にいるときは浮力をしっかりと確保することでコントロールし予防できる。原因が何であれ、水面でトラブルが発生したら、“すぐに” BCDに空気を入れるかウエイトを捨てて浮力を確保。できるだけ体力を使わずに水面に浮く。ウエイトはためらわず捨てる。止まって、考えて、行動する。助けが必要ならバディやスタッフの注意を引く。むせた時は浮力を確保し、レギュレーターまたはスノーケルをくわえたまま手で押さえて咳をする。緊急時は、先ず“自分”と相手の両方の浮力を確保する。BCDに空気を入れウエイトを捨てる。意識の無いダイバーに対しては、先ず呼吸の有無を確認し、呼吸が無ければ人工呼吸を始める。自分と相手の両方に十分な浮力を確保してから行う。トラブルを防ぐには、ⅰリラックスしてダイビングする。ⅱバディと一緒に空気の消費量を計画し、残圧をこまめにチェックする。ⅲ自分の経験と受けたトレーニングの範囲内でダイビングする。過度の運動による疲れを感じたら、まず動くのをやめ、ひと休みして力を抜き、呼吸が落ち着くまでゆっくりと呼吸する。ストップの合図を出し、落ち着いた後はペースを落としてダイビングを続け、リラックスした状態に戻れなければダイビングを終了する。レギュレーターがフリーフローした場合、多くの空気が外に漏れるように持ち、シリンダー内の空気は無くなるので、すぐに浮上する。
エア切れの対処法
水中のエア切れを防ぐには、予備の分も含めて空気の消費量を考えてダイブプランを立て、ダイビング中はこまめに残圧計をチェックすることが大切。エア切れの対応策は4つ。対応策は以下4つ。
ⅰ通常の浮上をする。空気が少ないので安全停止はしない。
ⅱ予備の空気源を使って浮上する。プレダイブ・セーフティ・チェックではバディの予備の空気源の種類と使い方を確認する。
ⅲコントロールされた緊急スイミング・アセット(CESA)で浮上する。深度6-9mで他に予備の空気源を持っていない場合、上を見上げ、レギュレーターをくわえたまま「アー」と声を出しながら水面へ向かって泳ぐ。
ⅳ緊急浮力浮上を行う。緊急スイミング・アセットと基本は同じだが、ウエイトを捨てて安全な浮上速度を超える。
今回はここまでです。次回は水面シグナル器材やスレートです。
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